昔は「がんは治らない」というのが常識でした。がんが発見されても、余命3 ヶ月とか、1 年以内のことが多く、患者がそれを知ってしまうと生きる気力を失うため、患者本人にはがんが告知されないのが常識でした。黒澤明監督の名作映画「生きる」では、小さな公園を懸命に完成させた直後にがんで亡くなった課長のお通夜の席で、役所の同僚たちが、死んだ課長が自分のがんを知っていたかどうかで議論を始め、ストーリーはこの議論に沿って展開します。
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